たにぐちレディースクリニックは2001年(平成13年)1月1日にオープンしました。その日は21世紀の幕開けの日。その夜大淀川で盛大に花火が上がりました。まさに21世紀という時代の始まった日です。しかしその日は1月1日、外来は休診だったので静かなオープンでした。

 レディースクリニックを設計したのは仲矢さんという女性の建築士でした。女優みたいに綺麗な方で、初めて会った時胸がドキドキしました。何回も入念に打ち合わせをしました。いよいよビルが建ち始めると、赤いヘルメットを被って実に入念に現場のスタッフと打ち合わせし、少しずつ建物が出来上がってきました。そして約1年して出来上がりました。出来上がった建物は5階建て。実に素晴らしい出来でびっくりしました。

 そしてもっとびっくりしたのは細かい気配り。例えば外来のトイレの中にも冷暖房の空調が付いています。手洗いは冬にはお湯が出ます。待合のトイレは少し大きめに作ってあり、角には小さなベビーベッド、便座の前にはチャイルドシートのような椅子が付いています。つまり幼い子ども2人連れてきても、自分が用を足すときに心配しなくても良いということです。

 病室は1Kマンション形式になっていて、湯船、ウォシュレット付きトイレ、IHの調理器、冷蔵庫、TV、DVD、電子レンジ、オーブントースター付きです。つまり家族連れで泊まれるのです。上の子達も一緒に泊まることが出来ます。至れり尽くせりの造り、家族の方にも食事を出して喜ばれました。しかし残念ながら彼女は60歳の若さで天に召されました。美人薄命とは彼女の為にあるのかもしれません。

 色々な方がこの病院を利用されました。開業当初に“5つのS”というのを当院のモットーとしました。

つまりmile・ervice・peedy・tudy・teadyです。

このクリニックも2023年(令和5年)10月31日で閉院になります。色々とお世話になりました。