当院の厨房で美味しい給食を作ってくれていたスタッフが「精力をつけて下さい」とウナギを持ってきてくれました。今まで見たことのないような肉厚のウナギです。早速食べてみるとそれは今まで食べたウナギの中で一番美味しいものでした。

 夏の土用の丑の日にウナギを食べるのは昔からの日本の習慣です。それを広めたのは平賀源内だといわれています。中々売れなかったうなぎ屋に商売繁盛を相談された源内は『本日土曜丑の日』と店頭に貼り紙をしました。それを見た客がその後ひっきりなしに訪れたというのがきっかけとされています。

 ウナギの生態は不明なことが多く、ニホンウナギは5~15年間、川付近で過ごした後、スリアナ諸島付近の海域で産卵します。6~7cm程度になるとシラスウナギと呼ばれ、その後クロコと呼ばれる黒い色素色になります。この頃自分の暮らす場所を決め成長します。10年以上経つと我々の見慣れた黒っぽいウナギになります。

 日本ではウナギは今や貴重な魚となりつつあります。2000年の国内の供給量は16万トンありましたが、今やその3分の1位になっています。ウナギはシラスウナギから成長したものです。シラスウナギは海のダイヤモンドといわれ、それを夜灯を照らして捕まえます。ですから密漁も行いやすく、夜のパトロールが欠かせません。ウナギの養殖は1位鹿児島県、2位愛知県、3位宮崎県と宮崎でも盛んに行われています。

 さてウナギは日本人にはポピュラーな魚です。ヨーロッパでもスペインではオリーブオイルで煮るアンダーラス・アル・アヒージョ。ドイツではアール・ズッペのスープ。ベルギーではアンギーユ・オ・グェールなどがあるそうで、意外にも日本以外でもたくさんの国でウナギのファンはいるようです。

 関東と関西は色々な文化の違いがあります。ウナギの裂き方もそうです。関東では背開き、関西は腹開きです。関東は蒸すのに関西は蒸さないという差があります。それは元々ウナギの種類が関東と関西では違っていたので、その味を活かす為に調理法が変わったと言われていますが、お互いの意地もあるのかもしれません。

 ウナギを食べると何かほっとします。私の家族は好き嫌いが激しいのですが、ウナギだけは皆大好きです。谷口家の七不思議です。