「谷口さん、足が悪いの?片足をちょっと引きずっているよ!」。そう言われたのは3年前です。自分では全く普通に歩いているつもりだったので意外でした。その後も何人かの友人に同じようなことを言われました。でも自覚していないのでそのままにしていました。ところが数日前から、30分位歩くと膝が痛くなり歩くのが困難になるのです。全く歩けないという訳ではないのですが、右膝がカクンカクンとするのです。
10年前も同じような症状があり整形外科を受診したら、膝関節に水が溜まっているといきなり注射器を関節にぶすっと刺され、50cc位もの溜まっていた関節の中の水を抜かれました。確かにその時は見ると膝関節が腫れたような感じになっていたのです。しかし今回はそんなこともない。そのまま様子をみていました。しかしやはり気になり久しぶりに整形外科を受診しました。
「とりあえずレントゲンを撮ってみましょう」と言われ撮ると、かなり骨が擦り減っていて隙間が殆どないのです。8年前の写真があったので比較すると一目瞭然です。明らかに隙間がなくなっています。「これじゃ痛いはずですよ。よく我慢しましたね」と言われ、原因が分かりほっとしました。
それではどうすれば良いのか尋ねると「足首に重りを付けて左右100回ずつ足を持ち上げて下さい。そして足の裏にも足底板を付けて矯正してみましょう」という。そうしないと人工骨頭を入れないと歩けなくなると驚かすのだ。値段は2万円。高いと思うけど、ちゃんと歩けるようになると思えば安いものだ。ゼリーのようなもので足裏の型を取った。それから1週間、出来上がったので取りに行った。試しに歩いてみると足の裏がデコボコしているような変な感触がして勝手が悪い。しかしこうしないと治らないのだそうだ。
色々な雑誌に『老化は足から』と書いてある。確かにそうだ。足が悪くなれば歩くのも面倒くさくなる。そして何処かに出かけようかという気にもならない。TVのCMでも『足は健康の元』という飲み薬の宣伝をしている。飲むだけでスタスタと歩けるようになれば、こんな良いことはない。しかし整形外科の先生にそれを飲むだけではたして効果があるのかを尋ねると「もしそれが本当だったら、整形外科の先生は皆その薬を処方しているはずです。ちゃんと治したければ筋トレと足底板をつけることですよ」とニベもない。まぁ取りあえずは1日左右100回ずつ1kgの重りを付け大腿二頭筋を鍛えよう。真面目にそう思い毎日続けている。因みに『正』の字を紙に書いて回数を数えている。