先日近くの写真屋に立ち寄った。入口にパンフレットが置いてある。カメラ屋の店頭に置いてあるパンフレットの多くは、赤ちゃんや子ども達の写真のものが多いので、そうだろうと手に取ってみた。するとそうではなく『写真のステキな残し方』と表紙に書いてある。確かに写真を貼ったアルバムはとにかく気が付いたら棚一杯になっている。それをどうやって整理して保存するのか皆頭を悩ます。

 我々の世代は小さい時カメラで写真を撮っていた。スマホなんていうものがなかったからだ。それも50年位前までは白黒写真であった。その後カラー写真に取って代わったが、私の小さい頃は全て白黒写真である。

 それも少しブレていたりして良いタイミングで撮られたものは少なかった。その上フィルムだったので、それをカメラから取り出しカメラ屋に行き、プリントしてもらうのである。当時すぐには出来ず2、3日かかった。出来た写真を取りに行く時はいつも胸がときめいていた。どんな風に撮れているのか凄く心配だったのである。フィルムは12、24、36枚撮りがあり、スマホのように沢山撮ることは出来なかった。多くても36枚だったのである。

 撮った写真を1枚1枚見終わった後、それをアルバムに貼っていく。これが又楽しみ。気が付くと何十冊にもなっていた。そのアルバムは大切に保存され棚に仕舞われていたのである。しかし何せ場所を取る。年老いてくると終活も考えなくてはならない。そうなるとアルバム類は邪魔になる。処分はしたくないけど置く所がないのである。そういう要望があるのでアルバム1冊をDVDにするというサービスである。1冊(40ページ)4980円。それをDVDにしていつでもTVの大画面で見られるというのでこんなに便利なものはない。

 それともう一つびっくりしたのが『遺影写真承ります』というパンフレット。突然亡くなられたり、遺影写真を用意出来なかったりする時、本人の生前スナップ写真を写真屋に持参すると背景、着せ替えなどご希望にお応え出来るという。しかもすぐに出来るというのだからびっくりである。値段はA4サイズで6600円という。それと同時にフレームが2780円。2つ合わせても1万円でお釣りがくる。今や日本では年間125万人が亡くなる時代だ。これから高齢化で亡くなる人はどんどん増えていく。だからきっと充分ニーズがあるのだろう。それにしても最近一番びっくりした出来事だった。