7月末になると色々と締め切りが迫ってきて慌ただしくなる。というのも私はみやざきエッセイストクラブの会員。20人位のメンバーで年1回本を出版することにしている。今回でもう28冊目になる。つまり28年前から毎年メンバーがエッセイを書き載せるのだ。原稿用紙10枚4000文字以内で文章を書かなくてはならない。その締め切りが7月末なのだ。

 原稿用紙に書くのが苦手な私は、いつも広告用紙の裏に文字数関係なく文を書き殴る。文というのは不思議なもので、出始めると機関銃のように連続で出てくるのである。しかし出ない時は断水の時の水道のようにいくら蛇口を捻ってもポタポタとしか出てこない。だから原稿用紙のマスを見ながら書いていると全く進まないのである。それをパソコンで原稿用紙に書いたように打ち直してもらうのだ。しかし1つのエッセイが何文字なのかは大体分かる。それは平均原稿用紙2~3枚分なのである。

 第1回目が出版されたのが1996年で『ノーネクタイ』というタイトルのエッセイ集であった。タイトルはメンバーの投票によって決まる。私も12冊目の『クレオパトラの涙』と21冊目の『ひなたの国』というタイトルが採用された。自分の作品がタイトルになるとやはり気持ちの良いものだ。しかも20冊目の『夢のカケ・ラ』は私の絵が表紙になった。

 もう一つ締め切りがあるのは『医家芸術展』である。これも今回で24回目を迎える。宮崎県内の医師やその家族の美術展である。それは宮崎県内で一番大きい宮崎県立美術館で展示される。絵、写真、書、その他に分けられる。私はいつも写真と絵を出品する。昨年は写真を10点、絵を20点出品した。出展される方の中にはプロ顔負けの方が何人もいらっしゃって、私のなんてまるで小さな子どもが作った作品みたいでいつも恥ずかしい気持ちで出品する。それでもたくさんの方が暑い中来場して下さる。有難いものだ。

 のんびり生活している自分にノルマを課すというのは喝を入れるということでやはり必要である。まるで子どもの夏休みの宿題みたいなもので追いかけられるからやらざるを得なくする。それは人間が成長していく大事なステップなのだろう。

 因みに医家展は8月9日(水)~13日(日)まで宮崎県立美術館2階ギャラリーにて開催されます。入場は無料です。エッセイ集は年末に出版されます。