毎日のように自転車に乗る。30年位前競輪選手が乗るようなタイヤ幅が3cm位しかないものに乗っていた。しかし街で乗るのには安定しないので、タイヤ幅が5cm位あるオフロードタイプの自転車に乗り換えた。しかし新品なのでいつ盗まれるか分からない。私の知人は鍵をかけて停めておいたのに購入して2日目に盗まれたという。軽トラにひょいと乗せられ持って行かれたらしい。

 そんな話を聞いていたので、3台目は近くの自転車屋で中古の自転車を買った。それは古くなった何台かの自転車をバラして、使える部分のみを集めて作られた。その為フレーム自体がとても頑丈なものであった。見かけは悪いがとても頑丈なので、オフロードにもびくともしない。しかも見た目が古臭いので盗まれることもなかった。

 その後9800円で20台限りというチラシが新聞に入っていたので、遠かったがわざわざその店まで出かけた。もう何人も並んでいる。新車が9800円で手に入るのだ。開店時間になり1人ずつ新しい自転車を手に入れて嬉しそうだ。私もその列に並びながら、手に入れたらどこへ行こいうかと胸がときめいていた。列はどんどん短くなってきてもうすぐ自分の番だ。ごくりと唾を飲み込んでその瞬間を待っていた。

 すると係員が突然目の前に現れ「ここまでで20台です。これ以上後ろの人は残念ながら次の機会にお願いします」という。何と私の前の人までが20台で、私が21人目だったのだ。ワクワクした心がパンクしたタイヤみたいにペシャンコになり、がっかりしてトボトボと帰った。遠い所をせっかく来たのに残念!

 それから何台もの自転車にを乗り継いだが、4、5年前に電動アシスト自転車を買った。これはさすがに値段も高く15万円位もした。それでも乗ってみると楽である。スイスイと前に進む。あまりにも楽なのでフェニックス動物園まで行ったこともある。しかしさすがに帰る時はきつかった。今もそれに乗っている。もうかなりボロボロで油や泥がつきっぱなしである。毎日それで大淀川堤防に行く。

 ついでにゴミ拾いもする。最初は何でこんなに散らかすのだろう腹立たしかったが、今はそういうこともない。かえって楽しいのだ。だってゴミを拾った後をウォーキング、ランニングする人が気持ち良さそうに走ったり歩いたりしているからである。それは究極の自己満足である。これからもずっと自転車に乗り続けるだろう。年だから充分気をつけながら…。