先日分厚いカタログが送られてきた。ページをめくっていると、大型ラジカセが載っていた。そのラジカセは幅60cm、高さ30cm。そこにはこう書いてある。『一世を風靡した大型ラジカセが最新機能を携えて復活、80年代にアメリカを中心に流行した大型ラジカセがモチーフ。ファッションのように、肩にラジカセを担ぐことに憧れた諸氏もいるであろう。レトロな外観だが、中身は前代のテクノロジーを搭載する』。なんともゆだれが出そうな一品である。重さも何と10kgもある。かなりデカいラジカセである。

 ラジカセは60年代から大量に生産された。90年には国内で年間600万台も生産されたが、インターネット、CD、MDなどに押され遂に2010年には100万台に落ち込んだ。

 私は音楽が大好きなので、今まで何台ものラジカセを購入した。最初は学生の頃近くの質屋に飾ってあったカセットレコーダー。初期のものにはラジオはついてなかったが、カセットレコーダーのみで私には充分であった。デートの時もいつも車のコンソールボックスの所に置き楽しんでいた。聴いていたのはビートルズやカーペンターズ、サイモン&ガーファンクルなど当時流行った洋楽であった。このカセットテープを擦り減るまで聴き、結婚後もラジカセを何回も買い替えた。

 1980年代当時、大型ラジカセがアメリカで大流行。その影響を受け、日本でも流行った。私も幅80cm位あるラジカセを購入した。それはダブルカセットになっていて、音楽番組などをまず録音し、その後それを基に隣のカセットにダビングをするのだ。つまり番組でかかる曲を好きな曲だけ選びダビングしていた。そのカセットテープの数は少なくとも100本は超えていた。それを好きな時に好きな所で聴くのである。まさに一日中音が聴ける環境が整ったのだ。

 大きなラジカセは10kg以上もあり重いのだが、よくキャンプ場に持って行った。そしてそこで大音量で鳴らすのだ。今考えてみると随分周りには迷惑をかけていたと思う。しかし青春時代はそういうことに全く気付かない。

 今回のカタログの大きなラジカセは昔と違って色々な機能が付いている。ブルートゥースが付いているので、スマホと連動させると何万曲もの曲を聴くことが出来る優れもの。この装備で値段も3万8500円はお買い得だ。

 つい注文したくなる一品である。しかし私は注文しないと決めた。何故なら現在終活中。こんな大きなラジカセが来たら家内から大ブーイングだろう。私があと10歳若かったらすぐに購入したのだが…。