夏私が苦手なのがクーラーである。汗かきなのに何故クーラーが苦手なの?と思われるかもしれないが、クーラーの風に当たると体が冷えるのである。もちろんクーラーを全く使用しないという訳ではない。自宅はもの凄く暑く、クーラーがないと生活出来ない。そこで自宅に帰った時、予めクーラーをつけておいて食事の時は消す。家族は「暑い!暑い!」と文句を言いながら他の部屋に移動する。申し訳ないと思うが、家族も理解してくれるので助かる。

 問題は外出した時である。スーパーなどは最近一昔に比べクーラーが効いているような気がする。それは冷凍物、冷蔵物が増え、その冷気が店内を冷やしているのだと思う。だからゆっくり品定めも出来ない。だいたい5分以内には買物を済ませる。

 夏になると居酒屋などでキンキンに冷えた生ビールを飲むのが楽しみである。若い頃はそれを楽しみによく行っていた。最近店に入る時はクーラーがどこについているか確認する。多くはカウンターの真上に付いていることが多いので、カウンターの端に坐る。一番困るのは友人との飲み会である。まずはビールで乾杯ということになる。だが私の場合最初の1杯は焼酎のお湯割りである。乾杯の時だけ私の容器が違うのでちょっと恥ずかしい。しかし体が温まれば2杯目からはビールになるのである。

 一番困るのは会議などがあり、皆で集まる時である。会場内のクーラーがとても効いていて、5分も留まっていることが出来ない。この前は大事な会議があり、ホッカイロを体中に10枚も貼り何とかしのいだ。だが先日の会議は気分が悪くなって5分で退席した。

 いわゆるクーラー病というものだ。それは暑い時、人間は体温を下げる為に大量の汗をかく。しかしクーラーの効いた室内では、体温を維持するために血管が収縮する。その為交感神経や副交感神経のバランスが異常をきたすのだ。いわゆる自律神経失調症である。今まで女性が夏になるとクーラー病で悩んでいるという話を聞いていたが、その気持ちがよく分かる。とにかく体がだるいのである。

 高齢の方がクーラーをつけないで熱中症で部屋の中で亡くなるというのがよく報道される。それはクーラーをつけると寒くなるので嫌なのである。しかしそういう気持ちが分かるようになった。ということは私も自分では若いつもりだったが、立派な年寄りということになる。何せとっくに古希は過ぎているのだから。年齢は正直だ。人間は自分だけは若いと勝手に思い込む生物らしい。