給食に出すお皿を見つけて買ってくる役目は私である。窯元に行って自分の好みの色や形に作って貰うこともある。その中で一番のお気に入りは、三股にある生楽陶苑のブルーのお皿である。夜空をイメージして作ってもらった。ここにオムライスを置くと皿の上でお月見出来るという訳なのである。とてもしゃれた一品となる。

 買ってくるお皿の大きさは直径12~16cmの丸皿が多い。この大きさだとちょうど御盆に乗り、色々な料理に使えるからだ。お皿を選ぶのは大きさも大事だが、柄選びも大切だ。柄が気に入らないと買わないのは当たり前だが、時々気に入った柄だったのに、料理を盛ったら全くダメだったということも多い。

 一度は気に入った柄があり、これは良いと30枚近く買い込んだお皿がある。八角形でちょうど中華風で色がもの凄く鮮やかでイカしていると思ったからだ。ところがこれが何を盛っても美味しいという感じがしないのだ。盛る前は凄く高級そうなのであるが、何色の食物を盛っても食欲をそそらない。

 何故、食欲をそそるものにならないのか?よく見ると盛る部分の色が鮮やかすぎて料理を盛ると料理がゴチャゴチャになってしまい美味しそうに見えないのに気付いた。

 そこで三ツ星レストランの料理本が手元にあるのでそれを拡げてみた。するとすべての皿に共通点がある。どこのページを開けてもつまり皿の中心は白なのだ。回りに花柄とか色々フリフリが付いていても真中は真白である。その上白だけの食器も多いのに気づいた。

 お皿はあくまで料理の脇役なのだ。もちろんお皿は大事な料理の良きパートナーであるが、脇役が主役より目立ってはいけないのである。

 それに気付いてからはお皿の中心は白という基本を変えていない。白という色はカメレオンみたいに色を変えることの出来る唯一の色であることを初めて知った。

 ちなみに36年前開業している頃から使用しているお皿がある。友人がレストランを閉める際、要らなくなったからと譲り受けたお皿だ。そのお皿の真中はホワイトである。36年経った今でも使っているが全く色あせしない。ホワイト恐るべしである。