5歳になる孫娘が絵を描くのが好きで、色々なものを描いている。先日はオリンピックの飛び込みの様子を描いていたが、飛び込んだ選手が三角形に描かれていていかにも水に飛び込んだという風に見える。

 先日私の幼い時のものが入っている箱を開けたら、子どもの絵が沢山入っていた。どうやら私がやはり同じ位の年齢の時に描いたものらしい。多分小学校に入る前位なので、幼稚園でいうと年長位の年齢だろうか、文字が左右逆になっているのがご愛敬である。

 両親は私に特に何も特技がなかったので、クレヨンを与えて自由に描かせたらしい。自由奔放に描いていた時代もあったのだ。

 しかしそれは今でも続いている。年に1回“医家芸術展”という美術展が開催される。それに毎年出品しているのだ。絵を本格的に習った訳でもないので、それはまるで幼い時に描いた絵の延長線にある。

 見本となるのはミロ、ピカソみたいな訳の分からない作風なのである。いわゆる写実的ではなく、ヘタウマの部類に入るので恥ずかしい。ミロ、ピカソはヘタウマに見えるプロであるのに対し、私の方はヘタウマはそのままヘタウマであるという差である。

 しかしそれでも中には気に入って下さった方もいて、今月10月号の日州医事(県医師会雑誌)の表紙を飾ることになった。この作品も締め切りが迫ってきたので、キャンバスに新聞紙を貼り、その上に蚊取り線香を置きその上から赤のカラースプレーで吹き付けた非常に雑な作品、出すときには恥ずかしかったのであるが、思い切って出してみたのである。

 芸術とは一体何なのだろう。自分の作品を見ながらそう思う。因みにみやざきエッセイストクラブの『夢のカケ・ラ』という本にも採用された。何れにせよ本屋や雑誌の表紙を飾るという事は嬉しいことだ。

 それが才能ではなくてラッキーであっても良いじゃないか…。「だって人間だもの」。