最近話していると滑舌が悪く「なんと言っているか分からない」とよく言われるようになった。特に自宅に帰り家内と話をしている時「何?何て言ったの」と何度も聞き返される。

 仕事と違って喋るのにエネルギーを使いたくないので、少し小声で喋っているというのもあるのかもしれない。又テレビなど点けっ放しになっている時は聞こえにくいのは仕方ないと思う。しかしあまりに何回も聞き返されるところをみると、やはりモゴモゴと口ごもって喋っているようだ。

 外来などで患者さんに小声なので聞き取りにくいと言われたことがあるのだが、それ以上に聞き取り辛いらしいのだ。

 そこでどうしたら良いのかと悩んでいたら、ある記事を見つけた。それは風呂場で歌うことだという。10年前風呂場で歌っていたら、孫から「何かお風呂場で変な声がする。きっとオバケがいるんじゃない?」と言われたことがある。それ以来何となく歌うのを躊躇していたのだが、孫も大きくなったので最近又大声で歌うことにしたところだった。

 幸いに風呂場の天井にはボーズのスピーカーが取り付けてある。これは音楽好きな私が特別に付けてもらったものだ。だからいつも好きな音楽をかけて聞くことが出来る。そこで懐かしのフォークソングをかけ歌うことにした。

「22歳の別れ」「酒と泪と男と女」「精霊流し」「いちご白書をもう一度」などなど、私の青春時代の曲ばかりだ。

 お風呂場は湿気が多いので、それが喉を湿らせて喉に負担が少なくなるそうだ。喉にも良いし、若かった頃の出来事を思い出すことで青春時代に戻った気がして楽しい気持ちになれる。

 しかし私がお風呂に入った瞬間、家内は自分の部屋に閉じ籠り、私の歌声なんか聴きたくもないと出てこない。歌うのは楽しいが、喉以上に家内に気を遣わないといけないというのがちょっと悲しい。