毎年今頃の季節になるといとこの梅園に行くことにしている。田野の道の駅から4、5km位西の方にある。ところが田野から日南に抜ける北郷線は舗装されているのだが、そこへ入る道はもの凄い砂利道で、雨が降るとドロドロになり、木が生い茂りまるでジャングルの中を走っているみたいである。しかも道幅が狭く、離合も出来ないので、向こうから車が来ると2、300mはバックしないといけない。1つハンドルを切り間違えると谷へ転げ落ちるので、バックも命がけである。

 そんな中を走ること5分、ようやく梅畑が見えてくる。ホッとして車を降りるといとこが迎えてくれた。一般的なブドウ園とかナシ園と違い、来られるのは毎年同じ人ばかりである。何せこの場所に来るのが命がけなのでそうなるのであろう。それでも何人も来られていた。

 『梅は三毒を断つ。その日の難を逃れる朝夕1個食べれば医者いらず』と言われてきた。梅には強い抗菌作用がある為、昔から色々加工されて食用以外にも薬として用いられてきた歴史がある。例えば梅干しには解熱、鎮痛作用があり、唾液や胃液の分泌を促す。梅の成分には沢山の有機酸を含む。それは疲労回復、老化予防に役立つ。血流を良くする働きもあるので、二日酔いにも効くとされている。又甘い梅酒としても愛用されている。小さい頃に隠れて梅酒を飲んだことがあるが、一口含んだだけで甘さが口に広がり良い気分になったのを思い出す。

 さて、梅雨の季節なので時々雨が降る中、梅園まで急な坂を下りて行く。すると梅園が一面に広がっている。梅の木は梅が採りやすいように枝が低くなっていて、その高さは1m50cm位しかない。一緒に行った小さな孫達も簡単に採れる。しかし背の高い私にとっては腰を曲げての作業なので腰が痛くなる。全く無農薬で農薬をかけていないので虫食いのも多い。しかしそれがここの農園の良い所である。安心して梅酒や梅ジュースにすることが出来る。途中の坂道にはアジサイも沢山咲いていて、やはりもう梅雨だと感じた。

 バケツ一杯に採れた。孫たちは余程楽しかったのか興奮気味である。こんなジャングルみたいなところにある梅園は他にはないだろう。又来年も時間を作って行ってみたい。