2月に入ると、宮崎一の歓楽街ニシタチは芋の子を洗うような賑わいになる。東京都心の歌舞伎町でもこんなに人は溢れていないだろう。ホテルや飛行機などは予約が全く取れず、行きつけの飲み屋も一杯で中に入れない。先日も行きつけの居酒屋に6時半位に行ったら、女将から一杯だと断られた。「そこを何とか…」と無理を言うとあきれた顔をして「じゃ、7時までね」と言う。「たった30分?渋々カウンターに座り、いつもはチビチビ飲むのだが、一気飲みして、30分で酔っぱらってしまって気分が悪くなり、すぐ家に帰った。会計をしているとゾロゾロお客さんが入ってきた。なるほどこれじゃ仕方ないと納得した。今や野球人気はサッカー人気に押され気味と言われるが、宮崎キャンプでは野球の方にも人気が集まる。宮崎県でキャンプをするのは5球団、読売ジャイアンツ、ソフトバンクホークスは宮崎市内。広島カープ、西武ライオンズは日南。オリックスバッファローズは清武である。

  昨年日本一になったソフトバンクのキャンプ地、生目の杜公園はもの凄い人が訪れる。選手のサインボールを客席に投げ入れたり、立ち止まりサインをしたり、それはもう凄いサービスだ。一方読売ジャイアンツはファンとの距離を取ってのキャンプでクールな感じ。ライオンズはキャンプ地の南郷駅舎を球団カラーのブルーで塗り、待合室にはなんとバッターボックスを作るという徹底ぶり。広島カープも油津駅舎をカープカラーの赤で塗りたくってある。

 特に読売ジャイアンツ、ソフトバンクホークスは人気があり、そのキャンプ場まで行くのも大変だ。車で行くと大渋滞。着いたとしても車を停める所もない。しかし県外から来たファン達は一目でも選手に会いたいと必死である。

 私が行く時は原付バイクである。これなら渋滞も駐車場も問題ない。しかも球場の直ぐ隣に、原付の駐輪場があり、球場まで200メートル位しか離れていないのだ。

 東京の友人は「選手をそんなに近くで見られるの?」と羨ましがる。だがそれだけではなく、飲み屋でばったり会って意気投合して飲むこともある。今まで一番楽しかったのは、巨人の中畑さんと飲んだ時。帰る際、「みんな割り勘!」と号令をかけ3000円ずつ集めた時だ。そんな気さくな中畑さんに惚れた。2月一杯は宮崎キャンプ関係の人で賑わう。それが終わると宮崎は本格的な春が訪れる。