6月の第3日曜日は『父の日』だ。しかし何となく『母の日』に比べるとインパクトが弱く、取って付けたような日である。それは例えば母の日ならまずカーネーションが頭に浮かぶが、父の日は?というと何も浮かんでこない。

 TVでも母の日の前ともなると色々特集が組まれるが、父の日が近付いてきても殆ど何も父の日のコメントはない。せいぜい2、3日前にTVで父の日のプレゼントを選ぶ子ども達の映像が流れる程度である。もう少し派手にPRしてくれれば、父親も注目を浴びモノも売れるのであろうが、不思議なことに忘れ去られている日である。

 さて私には5人も子どもがいるので、毎年期待をしている。今年もそうだった。しかし長女は子どもの急な熱で振り回され、長男は嫁が足の怪我をしたので家事をしなくてはならない。次女は北海道でパン屋を開いているので仕事が忙しい。三女は休日出勤で、四女は義父の還暦祝いでバタバタして、結局何のプレゼントも貰えなかった。

 ちょっとがっかりして一人でポツンとTVを観ていると、妻がうやうやしくやってきて「はい、これ父の日のプレゼント!」と箸を手渡した。そうだ!父の日ということで子どもばかりに目がいっていたが、家では少しは父親業もしていた。それもほんの少しだが、家族を養ってきたという自負はある。それが認められたのだ。急に父の自覚に目覚めた。

 そうだそんなに小さくならずに、動物が威嚇された時に自分を大きく見せるように、今日一日だけはもう少し威張っても良いだろうということに気付いた。

 この箸で又一年美味しいものを食べ、健康に過ごそう。そう思い久しぶりに夫婦で写真に収まった。