私がまだ学生の時、バナナは高級品で中々口に入ることはなかった。それでもどうしても食べたい時がある。そんな時は腐ったところが取り除いてあるバナナがお皿に盛ってあり、それを買ってきては食べていた。

 それが今はどこのスーパーでも4、5本200円位で売っていて、誰でも口にすることが出来る。私の家内も便秘に良いと毎日食べているし、孫のおやつとしても重宝している。

 そんなバナナを私が小さい頃父が庭に植え、親指程のモンキーバナナを育てたことがある。味は甘いというものではなく、何となく青臭い味であった。

 さて当院裏玄関の所にバナナツリーがある。今の時期バナナの良い香りがしてくる。知らない人はどこにバナナがあるのかしらとキョロキョロして通り過ぎるが、実は「カラタネオガタマ」という木なのである。今の季節になると黄色い花をつける。

 その花からバナナの香りがしてくるのである。実にフルーティーで良い香りなのである。ついバナナが食べたくなる。あと1~2週間はその香りが楽しめる。そしてその香りがしなくなった時、初夏を迎えるのだ。