初夢の中に仙人が現れ、次のように言いました。

 「まずトイレの中にカレンダーを貼りなさい。そして今日が一年の中のどの辺りなのか知っておきなさい。次に地図。自分が今どこにいるのかそれを見ながら考えなさい。そして小さい時の写真。小さい時はいつも夢を見ていたはず。そのドキドキした気持ちを忘れないように。それに親の写真。親がいたからこそお前が生まれたのだ。いつも親に感謝しながら生きなさい。この4つをトイレの中に貼っておきなさい。それをトイレの中に入った時にじっと見つめなさい。そうすることによって毎日新しい発見があるはずじゃ。今のように毎日をのんべんだらりと生きていてはいかん。」そう言うと仙人は消えました。

 そういえば去年も仙人が現れ、次のように言われました。

 「どんな動物でも飼え。犬、猫でも良いが、例えば金魚、コオロギ、スズムシなどの虫でも良い。飼うことによってその動物達に優しく接することが出来るだろう。人間も動物だ。同じように優しく接すれば相手も同じように優しく接してくれる。

 それと机の上に小さなバケツを置け。買物したら釣り銭の小銭をその中に入れておくのだ。たった何十円の金額でも1年もすると数万円、10年もすると数十万円にもなるはずじゃ。それをまとめて寄付する。つまり自分の身の丈だけ世の中に尽くしたことになり、自分の心が洗われる。何せ金は天下の回りものというからのう…。

 それからこれが一番大切なんだが、残念!朝日が昇ろうとしている。早く天に帰らなくてはならん。又来年の初夢の時会おう。」そう言い残して仙人は消えた。

 そして昨夜その約束通りその一番大切なことを教えに来てくれたのだ。「又来年も初夢に現れてね!」と祈りながら朝を迎えた。