先日、前歯の後ろの所(喉頭蓋)が痛かった。触ってみると何かプクーと腫れている様だ。歯肉炎と判断し抗生剤を服用したが良くならない。そこで歯科医院で診てもらう事にした。大きく口を開けると同級生の歯科医は「こりゃひどい、膿が沢山溜まっているので切開しないとダメだね」と言う。やはり自分の診断が正しかったんだとちょっと自慢気に思っていると「これだけひどいと局所麻酔をして切開した方がいいね」と言い、歯科助手の人に局所麻酔を用意するように言うと、それを片手に持ち麻酔を始めた。
「ちょっと痛いかもしれないからね」と言うと覚悟を決める間もなくブスリと局所麻酔をされた。確かに痛いのであるが少しずつ麻酔が広がっていくのが分かる。そうすると「切開するよ」との声。口の中だからそんなに膿も貯まるはずがないとタカをくっていると、喉にドローっと流れてくるのが分かる。
「じゃあ、うがいをして下さい」と言われうがいをするとかなりの膿と血液が出てきた。普通にケガをした時はそんなにびっくりしないが、口の中からの大量の出血だとやはりビックリする。ちょっと気分が悪くなった。お産の時の出血はこんなものではないが、自分の血ともなるとやはり気分が悪くなるものだ。
消毒した後に「もう一度うがいをして」と言われうがいをしたら、まだかなりの出血がある。危うく失神しそうだった。その後レーザーでそこを照射してもらった。終わって説明を聞いた。
「口の中にね、パチンコ玉3個分位の大きさの膿が貯まっていたよ。切開しておいたけど、抗生剤は飲んでおいた方がいいね。爪楊枝を使った時、きっと歯肉に傷が入りそこから感染したんだろうね・・・」。
実は9月初めにも同じ様な目に合ったのだ。「今日は伊勢えびが解禁になったから食べようや」と誘われていたのである。そこで近くの料理屋で一緒に食べたのだ。
プリプリの伊勢えびを何年かぶりに食べ、やはり旬のものは美味しいと舌鼓を打っていた。最後に味噌汁にしてもらおうと頼に食べた。角の部分とか足の部分にまだ肉が残っていたのでもったいないとかぶりついた。友人が「あんた歯が丈夫だね。そんなバリバリ食べられるなんて羨ましいよ」と言う。「そう、僕はね歯が丈夫だから硬いものでもへっちゃらだよ、この通り」と又バリバリと食べた。今日は美味しいものが食べられて満足、満足と家路に着いた。
すると夜中、右上の歯が痛い。多分虫歯でもあって痛いのだろうと思い、午前中にでも歯科医院を受診しようと思った。朝ごはんを食べ、歯を磨き痛い所を見てみると、何か赤いものが歯茎に刺さっている。爪楊枝でいろいろやったが、うまく取れない。そこで毛抜きで引っ張ってみた。それが何かと思いよく見ると、それは昨日食べた伊勢海老のヒゲの部分の尖った部分だったそれが歯茎に刺さっていたのだ。
そう言えば、その同級生の歯科医が言っていた。「あのね、あんた自分が20代だと思ってない?でもね、口の中を見たら立派な70代。無理をしたらいかんよ」。彼の話によると『8020』と言って80歳になっても20本は自分の歯を持ってないといけないという。食べる事に関しては70代らしく、もっと柔らかいものを食べる事にしよう。そしてこれから歯自慢するのは辞めよう。