右足首が痛くなった。捻挫かあるいはヒビでも入っているのか?歩くのも少し足を引きずって歩いているらしく、人から「足、どうかされたんですか?」と度々尋ねられる。まぁそのうちに治るだろうと放っておいたが中々良くならない。そのうちに足を庇うのか膝まで痛くなってきた。

 そこで整形外科を受診することにした。その院長は私の中学時代からの友人で、同じ大学で6年間一緒に学んだ無二の親友である。今までも何回もお世話になったことがある。

 例えば棚の上の物を取ろうとしたら、そこに置いてあった石膏像が頭に落ちてきて、おでこの所を切り縫ってもらったり、2、3年前は台風の突風で吹き飛ばされ、車止めブロックに激しくぶつかり、右肘がパックリと切れた時にも世話になった。何かと世話になっているのである。

 診察室に入り右足首を見せると「ふ~ん」と言いながら「床に足底をつけてごらん」と言う。すると左右前後から私の足首を見て、「こりゃ治らん病気だね!」とのたまう。治らない病気?このままどんどん痛みが酷くなってしまうのか。何とかならないのかと不安に思った。

 すると開口一番「これは偏平足だね。偏平足は遺伝するので、貴方の子どもや孫もみんな偏平足なはずだよ」。そういえば家内が子ども達は偏平足って言われたというのを聞いたことがある。それは親からの遺伝らしい。

 痛い理由は分かった。治しようがないのも分かった。しかし何とかしたい。すると突然幅5cm位の絆創膏のテープを持ってきた。「とりあえずこれで足を固定して偏平足の部分に隙間を作ってみようか」。看護師の方が左右から足底に溝を作るようにテーピングしてくれた。こんなもので効果がある?と疑問に思っていたが、歩いてみると痛みが軽減していた。

 実際は足に合ったソールと呼ばれるものを制作すると良いらしい。しかしそれは数千円かかるという。まぁ少し高いし、作るのにも時間がかかるということで、とりあえずテーピングだけにすることにした。

 家に帰りそれを娘に伝えたら偏平足を治すグッズが売っているという。そこで注文してもらうことにした。2、3日で送ってきた。テーピングと同じ原理で足の先を左右から引っ張るというやり方だ。これなら簡単にできる。しかも1200円という安さだ。暫くはこれで試してみよう。そしてどうしてもダメならソール(足底)をオーダーメードしよう。そう決心した。

 それにしても診察を受ける際、本当に汚い足を見せてしまって申し訳なかった。女性だけに限らず男性も足のケアが必要だとつくづく思った。