日本人は語呂合わせが好きだ。私もこのクリニックを開業する際、いい語呂合わせはないかと色々考えてみた。
まず電話番号。考え付いたのは25-2503という電話番号だ。これを“ニコニコお産”と呼ばせようとしたのだ。だが調べて見ると、この番号は既に使われており、ある工場の電話番号であることが分かった。
そこでそこに電話して、何とかその電話番号を譲ってもらえるように交渉してみた。しかしその番号はもう昔から使われていて、譲る訳にはいかないということで断られた。
次に考えたのが22-1103である。「夫婦でいいお産」という語呂合わせになり、こりゃいいと早速調べてみた。すると運のいいことに、この電話番号は使われていないことが分かり、早速この番号を当院の電話番号にしたのである。
相手から電話番号を教えて下さいと言われたら、「22-1103」と言った後に「夫婦でいいお産」という番号になってますので…と言うと、殆どの人は頭の中にこの番号をインプットしてもらえる。
ところが時々22-1103を22-4103と憶え間違える人がいる。この番号になると、他の産婦人科医院に繋がる。母親学級の時には、くれぐれも4103に掛けないように口を酸っぱくして言っている。
ちなみにFAX番号は「22-1139」でこれは「夫婦でいいサンキュー」と憶えてもらっている。
実はこのアイデアを考えついたのは、実家の電話番号からである。実家の電話番号は「22-2711」で小さい時からずっと使われていたのだが、開業する際、「夫婦で次男いい」と語呂合わせが出来るという事に気が付いた。
私は次男で、長男と比べれば比較にならない程鈍才で、小さいころから落ちこぼれで落ち込んでいたから、この番号が私に勇気を与えてくれたのである。
最近では車の車両ナンバーも、自分で選べるようになった。「7777」や「8888」、「1111」などは人気のある番号なので抽選になるらしいが、他の番号は自由に選べる。先日新車を買ったので、「1103」という番号を希望で出したらすんなりと受理された。だから私の病院の電話番号も車のナンバーも同じ「1103」なのである。
それ以来、街で出会う車のナンバーが気になって仕方ない。「4949」などのナンバーを見ると「この人の人生はシクシク泣いて一生終わるのか」と思うし、「4444」なんてナンバー見ると「死死死死」なんて縁起でもない番号だと思ってしまう。
新聞やテレビのニュース番組で交通事故が映し出されると、すぐナンバープレートに目が行く。その中に4や9が入っていると、何となく死や苦をイメージしてしまう。又、例えば「2112」だと「ツイトツ」と読め、いつも追突されそうで嫌だし、前の車が「8947」というナンバーだったら「ハヤクシナ」という語呂合わせになる。
しかしこの前、運転中前の車のナンバーの語呂合わせに夢中になっていたら、赤信号で前の車が止まったのに気付かず、危うく追突しそうになった。やはり語呂合わせを考えるのもテゲテゲにしておいた方が良さそうだ。
ところであなたの車のナンバーは?もしよろしければ私が語呂合わせして差し上げましょう。