私が26歳で結婚するまで食べた事のない物。それが納豆だ。
中学時代までを宮崎で過ごした私は、元々納豆という物を知らなかった。
高校から東京で過ごしたが、納豆などやはり食べた事がなかった。
というのも、朝は小さい時からパン食だったので、食べる気も起らなかったのである。
当時は藁を束ねてその中に納豆が入っていた。
あるいは木の皮に三角おむすびみたいに包まれて売られていたらしいが、
全く興味がなかったので買った事もなかったし、もちろん食べた事もない。
 結婚してしばらくして、初めて納豆という物を食べた。あまり美味しい物とは思わず、
食べたいと思わなかったので、食事時に出てくる事もあまりなかったので、そのままになっていた。
 家内は東北生まれで納豆が大好きでよく食べていたが、あまり私は食べた記憶がない。
ところが子供が生まれ、子供が食べ始めると時々口にする事もあったが、ほとんど食べた事がない。
 その当時からようやく発砲ポリスチレンのトレー型になり、
買い易くなったのもあり、少しずつ食べ始めた。
しかしまだ当時は宮崎では納豆を食べる習慣はほとんどなかった。
しかしそれからしばらくしてテレビで『納豆が体に良い』という番組が放送されるや納豆ブームになり、
納豆の嫌いな関西地方でも納豆を食べる人が増え始めた。
 そもそも納豆というのは日本独特の食べ物だ。
同じような大豆発酵食品はアジアには沢山あるのだが、糸を引く納豆文化は日本にしかない。
それ故に欧米人の一番の苦手食品は納豆で、
納豆が食べられるかどうかが日本人びいきかどうかの判定に用いられたりしている。
 納豆が作られ始めたのは稲作が始まった頃だが、庶民に広まったのは江戸時代からだ。
東日本ではよく納豆を食べるのに対し、西日本は食べる人が少なかったが、
健康ブームで関西でもブームに火がついた。
それにつれスーパーには沢山の種類の納豆が置かれるようになった。
その主流が3個パックになったもので、だいたい100~150円位で売っている。
 私もここ数年前から納豆を食べられるようになり、3パックを半額で売っていると、
それを何個も買って来る。納豆の良い所は賞味期限過ぎても食べられるという事である。
2~3週間過ぎても保存食なので腐らず、かえって旨味が増すのではないかと思うほどだ。
だから冷蔵庫の中には期限切れの3個組80円位の納豆がゴロゴロしている。
 納豆を食べる際、困る事。それは付いているタレを開ける時、
気を付けないと、タレが飛び散る事である。
ちょっと油断すると目に入ったり、着ている物が汚れたりする。
最近はそういう事を避ける為に、タレがゼリー状になっている物も発売されている。
 私の納豆の食べ方の一番のお気に入りの方法。
それは豆腐の上に納豆をかけ、生玉子を割りよく混ぜ、ズルズルと食べるのである。
ヘルシーでダイエットにもなり、中々美味しい。是非ともお試しあれ!