気候が良くなってくると、ちょっと遠出したい気分になる。
遠出と言っても30~40分以内で帰る事が出来る所。
仕事柄いつお産で呼ばれるか分からないからだ。
そこで自分の出掛けるスポットを決めている。
北は新富の『富田浜』。ここは日向灘の海岸の砂浜がずっと何㎞も続いている。
ここを波打ち際沿いに歩く。他の砂浜は歩きにくいのだが、ここは足がめり込まなく歩けるので楽だ。
遠くの沖を行き来する大型船を見ていると、この船はどこへ行くのかな…横浜?北九州?苫小牧?
といろいろ想像する。つい思わず「海は広いな大きいな~」と歌いたくなる。
この海の向こう側はアメリカがあるんだ。一度船に乗って行ってみたいなと思ったりもする。
自分って何てちっぽけなんだろう。この海の広さのような人間になりたいとため息をついたりもする。
すっかり詩人や哲学者になりきっている。
西は『西都原古墳群』のある場所。菜の花や秋桜の咲いている所の北側に西都原公園があり、
大きな楠の木がある。近くに100の古墳がある所があり、
その公園の中に『神世夢見る椅子』という木を切った後の切り株が椅子になってあり、
派手なペイントがしてある。そこに座り周りの大きな楠の木を見ていると、
まるで古墳時代にタイムスリップしたような気がする。
ほとんど人が来ないので、静かで葉ずれの音がする。
そこはいつも沢山落ち葉が落ちていて、その上を歩くと、サクサクという音がして気持ちいいのだ。
東は『サンビーチ一ッ葉』。芝がずっと植えられていて、
その上を歩いていると雲の絨毯の上を歩いているような気持ち良さだ。
近くにヨットハーバーがあり、沢山のヨットが係留されている。
時々若者向けのヨットスクールが開かれており、黄色いライフジャケットを身に付けた男女が風と格闘している。
青春っていいなと思いながら自分の青春時代がだぶって見える。
南は『内海』。220号線で南下し、堀切峠を越え左側に内海港がある。
そこは500m位の堤防が延びていて、その先端まで歩く。夕方に行くと、海の向こうの山に陽が落ちていき、
宮崎では珍しく海の夕日を見る事が出来る。
しかもずっと沖まで延びているので、波の音しかしない。何か別世界に居る気がするのだ。
帰りに青島の『ボンデリス』というスーパーに寄る。
ここは田舎にあるのにもかかわらず、いろんな物が置いてある。
中にパン屋が入っていてここのパンは種類も多く、珍しいパンが沢山ある。
チーズなどの輸入品も豊富である。しかし何と言っても青島獲の魚である。
アジ、タイ、イワシなどの他にアラやメジナ、ヒラメ、伊勢海老、ベイ貝、マテ貝などを売っている。
全て青島獲で養殖物ではない。
先日はカワハギを売っていたので買って帰ったら、今まで食べた事のない位の濃厚な肝で美味しかった。
たった30~40分の所へ行ったくらいで…と思うかもしれない。
しかし私にとって、仕事柄いつも拘束され遠くには行けない。それだけにこんな近場でも感激するのだ。
これからも時間を作って出掛けたいと思う。
もちろんケイタイを持参して…。