今、百年に一度という大不況だ。その為になるべく出費を抑えようという動きが広がっているという。例えば食費。普段食べる時も、牛肉を食べる回数を減らし、安い豚肉や鶏肉に切り替える。肉類を減らし野菜を多くする。チラシを比較し、1円でも安い店を選ぶ。閉店前に行って半額シールの品物や、おつとめ品を買う。買った物はなるべく食べ残さないよう計画的に買い物をする。予算を千円以内と決め、電卓片手に買い物をする。ジャガイモなどの袋詰め放題のコーナーがあると、なるべく沢山入るように工夫するなど必死である。
不況であおりを受けたのが、レストランや居酒屋である。外で食べれば自分で作るより高くつく。だから仲間と一緒に食べるなら、バーベキューが安上がりだ。又、自宅で手巻き寿司パーティーをやったり、仲間でワイワイガヤガヤ言いながら、料理を作ったりする方法もある。そうすれば居酒屋やレストランなどよりも安くあがる。
今までは、昼は近くの食堂やレストランで食事をしていた人達も、近くのコンビニの弁当を買い会社で食べる。最近では弁当を買うお金もないので、コンビニのパンやおにぎりだけで済ます人も多いという。弁当も売れ筋は300円前後で、500円以上もすると誰も買わないそうだ。
つい最近、又変化がみられる。それは弁当を持って行く人が増えたという事だ。最近はサラリーマンの6割が弁当持参だそうだ。もちろんその中には奥様やお母さんに作ってもらっている人もいる。しかし最近は男性も弁当を自分で作り、お昼に食べる人が増えているという。
お父さんで弁当をほぼ毎日持っていく人が3割、週に3~4回程度が2割、月に1~2回の人が1割いるそうだ。つまり半分以上の人が弁当持参という事になる。その理由として、手作りの方が美味しいし、健康の為に良いからという意見を上げるのが3割ずつだという。だが7割の方が経済的に苦しいから弁当にしていると答えている。
今デパートで異変が起きている。勤め先に弁当を持って行く男性をターゲットにした弁当箱コーナーが設けられ、20~30代の男性を中心に多くの人が買い求めていくそうだ。1年前に比べ6割増で売れているというから、今や弁当箱はデパートにとってドル箱ということが言える。
男の弁当箱は
1:たっぷり入る『大容量系』
2:見た目もカラフルでスリム『見た目系』
3:目的別で選ぶ『機能系』
など大きく3つに分けられる。
この3つのパターンで一番人気があるのは、カラーバリエーションが豊富でスリムな弁当箱である。弁当箱を買いに来るほとんどの男性が鞄に入るかどうかを試すそうである。だから1番売れるのは、大きさが幅20cm、高さ9cm、奥行き7cm位のものというからあまり大きな物ではない。値段も2千円前後のものが人気があるという。
先日テレビで、若い男性が自分で作ったお弁当の中身を見せていたが、やはり男が作っただけあって、艶やかではない。大雑把にご飯やおかずが詰めてある。しかし男性が自分で料理をし、それを会社に持って行く時代になるとは誰が予想しただろうか。これから男は益々草食男子化が進むのかもしれない。