私が東京の住民となったのは、中学3年の昭和39年東京オリンピックの年である。九州の田舎から出てきた私は、都会に住んでびっくりの連続だった。
例えば学校の運動場は全てコンクリート。田舎では裸足で走り回っていたのが、みんな白い運動靴をはいている。
夏になると光化学スモッグ注意報が発令され、外出が禁止された。電車に乗ると人がいっぱいで身動きも出来ない。ファーストフードを食べながら歩いたりする人にびっくりしながら、歩行者天国なども初めての経験で、大都会東京というものに驚く毎日だった。
それから10年以上も東京に住み、すっかり東京人になっていたが、27歳の時東京を離れた。
久しぶりに東京に行くと昔に比べ街がきれいになっている。空などもスモッグがなくなり、空気がうまく感じる。ただ夏は昔より随分暑くなった。
先日の北京オリンピックを観戦しながら、私が過ごした東京オリンピックからの日本の発展ぶりに目を見張った。きっと中国も東京オリンピックの時のように、今から急速な発展をしていくだろう。だが、楽しみのような恐いような気もする。