先日、お産の入院もないので、久しぶりに夜の街めぐりをすることにした。
夜の街めぐりというのは、居酒屋や飲屋など一見の客でフラリと店に寄る事である。
まず私の特製切り抜きファイルを開く。
そこには最近(6カ月以内)開店した店がタウン誌・新聞などから切り抜かれて貼ってある。
その各店の店は名刺位のサイズにして貼ってあるので、まずそれをコピーする。
次に今日行きたい店を赤鉛筆で書き込む。それを持って街をウロウロするのである。
今日は魚が食べたかったので『R』という店を1軒目に選んだ。
店の案内メモには「目井津港獲れの魚介を使った刺身や寿司。
キャラクターの顔を巻き寿司に描く飾り寿司の注文も可能」とある。
さぞかし新鮮な魚が食べられそうで、これは良いとまず候補にあげた。
2軒目は『I』という店。
「優しい灯に包まれ店内は畳で統一され落ち着ける空間で和風創作料理を愉しんで」
と案内にある。
3軒目は「全国各地の御当地梅酒を50種類置いてあり、
炭酸割りなど様々な味が楽しめる」と書いてある。
次は『A』というバー。「落ち着いた雰囲気の中、オシャレなお酒を楽しめるショットバー」と書いてある。
但し、9時以降オープンと書いてあるから、この店は9時以降に行こう。
その後は『G』というダイニングバー。
「アジア各国から取り寄せたインテリアがエキゾチックな店を演出」と書いてある。
早速、派手なTシャツ、下はジーンズという若者顔負けのいでたちで出掛けた。
これらの店は私の病院から全て300m以内。
というのも病院が宮崎一の繁華街のニシタチ(西橘通り)にあるからだ。
どんな店も500m以内にあり、いつでも行く事が出来る便利な場所にある。
「近いので、毎日出掛けてるのでは?」と思われるかもしれないが、
近いからこそ、いつでも行けるので逆に中々出る事がない。
さて、1軒目の『R』に行った。シャッターが閉まっていて、看板も外
されている。もうつぶれて閉めているらしい。仕方ないので『I』へ。
ここも場所は間違いないのだが、店の名前が変わっている。
しかも7時になるというのに、まだ準備中らしい。
それじゃ次の店へと『G』へ行った。ここもすでにもぬけの殻で、裸電球がぶら下がっていた。
まだ時間は7時過ぎ。
仕方ないので通りすがりの居酒屋に一見客として入ってみることにした。
最初に入った店は一番街に面している。
ヒラメ、アジ刺し500円均一というので、それとビールを頼んだ。
安いがちょっともの足りない。
2軒目はビルの5階にある居酒屋。街は口蹄疫で閑散として、
店はどこもガラガラだが、この店は入りきれないほど一杯だ。
その数50~60人はいる。メニューを見ると、何と1800円で4品付き2時間飲み放題と書いてる。
普通の半額である。注文はタッチペンである。
そこで刺身盛り合わせと冷酒を頼んだ。
値段の割にはうまい!!安い、旨い、飲み放題とくれば、お客がいっぱいなのもうなずける。
その後、近くの『R』という店にふらりと入った。ここは会員制のバーで、
一見はお断りと言われた。だが無理やり「今日から会員になります」と言って入れてもらった。
70年代らのロックのレコードアルバムが何百枚と置いてあり、
それをかけてくれるという私の好きなパターンの店だった。
その後最後は焼き鳥屋に寄り御帰還。楽しい夜だったが、
不況の世の中を痛烈に感じた夜でもあった。