最近ちょっと腹がたつ事が続いている。

 まずテレビのリモコン。その形はたいてい長方形である。昼間使う時は何も問題ない。だが、寝る前テレビを見ようとリモコンを手に取る時暗いので、どちらが上なのか下なのか分からない。その為にリモコンのスイッチを探す為、わざわざ部屋の電気をつけなくてはならないのだ。

 何か良い方法はないか考えたら「あった!」。それは100均で買った「蛍光シール」。それを下の部分に取り付ければ上下が分かる。早速貼り付けてみた。そうすると夜暗い中でもスイッチの位置が分かるようになった。だがリモコンを制作する際、上下に凸凹のくぼみでも付けてくれれば済むことなのだ。 

 もう一つエアコンのリモコン。これはリモコンの前面にON・OFFと冷暖房のスイッチと温度調整のボタンが付いているが、暖房のボタンを押したつもりが冷房のボタンを押してしまったりすることがある。先日などは暖房を入れたつもりで寝たら、間違って冷房を押しており、余りの寒さに目が覚めた。これも冷・暖のボタンの上にフタがあればそんな事も防げることだ。きっと作った人はそんなことは微塵にも思わないのであろう。

 数年前、スーパーのレジでお年寄りの女性が店員に何かお願いしていた。聞き耳を立てると、「買ったペットボトルのフタを開けおいて下さい」とのこと。その時はそれぐらい自分でやればいいのにと思ったが、最近自分でもペットボトルのフタが開けにくい事がある。意外と力が要るのである。フタが一回り大きく作ってあればそういうこともないのにと思いながら開けている。

 もう一つはヤクルト。容器の上に銀紙でフタがしてあり、シールみたいなその銀紙剥がして飲むのであるが、それがうまく剥がせなくなった。もう一回り大きければ簡単なのにと思う。2.3年前までは考えもしなかったことである。仕方ないので、最近はストローを銀紙のフタの上からブスッと刺して飲んでいる。

 それに入浴剤の入っている袋。毎日風呂が楽しみで、泡の出る「バブ」を愛用しているのだが、切口に▼印が付いている。片方の面しかついてないのでひっくり返っている時、わざわざそれが見えるように持ち替えなくてはらならない。「たったそれ位の事で…」と言われるかもしれないが、ほんのちょっとしたそんなことでもイライラしてしまうのである。

 何気なく使っているものでも、使いにくいものが沢山ある事に驚く。若いうちはそれでも何とかこなせるが、年を重ねるに従い、出来なくなるのである。だからちょっとした工夫をしてくれると、本当に助かる。問題はそれを作った人がそこまで気が付くかである。使う人の事を考えて作れば、使う人がこんな苦労することもない。