先日、人間ドックで検査をしてきました。それは体重、血圧、採血、心電図、胸部エコー、胸のレントゲンなど色々あります。その中で視力検査というのがあります。片方の目をシャモジみたいなもので隠し、左右の視力を測ろうという検査です。まず右目のチェックから始まりました。一番上は0.1です。これは楽々パス。どんどん下の方へ進んでいきます。真ん中位までは分かりましたが、半分を過ぎた所で怪しくなります。その結果右は0.8でした。
今度は左の方です。スイスイと進み、1.5のところまで判読できたので係員の人が「左は1.5ですね。」と言われました。しかしもう一つ下まであるのです。それが判読出来れば2.0。「すみません、一番下まで検査してもらっても良いですか?」とお願いしたら「どうぞ!」とのこと。試してみたら判読出来ました。“やったー”と心の中で叫びましたが、係員の人は1.5と記入されていました。“2.0じゃないの!”と心の中では思ったのですが、どうやら1.5しか記入するところがないみたいです。「くやじー」と地団駄を踏みました。
私の一番の自慢は視力です。新聞は株の金額の小さな文字でもメガネを掛けなくても分かります。もうすぐ古稀を迎える同級生に「新聞なんてメガネを掛けなくても読めるよ」と、老眼鏡を掛けながらメモを見ている友人に自慢すると「それは凄いねー」と褒められると思っていると「あっそー」の一言で片付けられてしまいます。余程私の言葉が自慢話に聞こえるのでしょうね。だから最近は同級生に視力の話をするのはタブーです。因みに母は90歳を超えてもメガネ無しで新聞を読んでいました。遺伝なのでしょうか。
ところが最近同じような悔しい思いを私自身しました。それはインフルエンザにかかりきつい思いをしている時に、「インフルエンザってかかると大変だね、きつくてずっと寝ていたよ」と知人に言うと、「私一度もインフルエンザにかかったことないんですよ」と言うのだ。そんなの嘘だと家内に「インフルエンザが流行っているから気をつけた方が良いよ」とアドバイスしたら、「あら、私今まで一度もインフルエンザにかかったことないわよ」と言われてしまいました。
私なんか何年か前インフルエンザの予防接種後、暫くして高熱が出たので、近くの内科を受診しました。するとひょろ長い綿棒を鼻の中に突っ込まれ、10分位したら結果が判るということで待合室で待っていたら、先生から「当たりです」と言われました。「当たり?どういうことですか?」と尋ねると、「インフルエンザA型です。しかもすぐに反応が出ました!」と言う。インフルエンザ予防接種をすればかからないと思っていたのに、何か裏切られた気持ちでした。その後3日間寝込んでいました。
だから「インフルエンザなんて私かかったことない!」なんて言う人は、羨ましいと思うのと同時に、蹴っ飛ばしてやりたい気になるのです。
でも考えてみれば老眼鏡を掛けている人に、「私メガネなんか必要ありません。小さな字でもよく見えますから…」と言うのと同じことだとその時に気付きました。だからそれから友人に視力の話はしません。特に同級生には…。頭にきて相手から殴られるかもしれませんから…。