免許証更新のお知らせが来た。私の誕生日は10月26日なので、その1ヵ月前後に免許センターに行かなくてはならない。前に一度更新するのをすっかり忘れていて、ふと何気なく見るとその年が更新で、慌てて行った事がある。だからそれからは更新のハガキを台所のボードに貼って、家内もそれが分かるようにしたので忘れることはない。ただ仕事柄いつお産があるのか分からない。行こうと思っても行けない事もあるので、とにかく早目に行くようにしている。
 私は性格とは裏腹に意外と慎重に運転する。その為にあまり交通違反で捕まったことはない。それでも今まで2回、お産で呼ばれて飛ばしていたらスピード違反で検挙されたことがある。いくらお産で急いでいても違反は違反。切符を切られ、しょぼんとしたことがある。幸いに2回ともお産に間に合ったので良かったが…。
 さて、前回の免許切り替えの前に交通違反で検挙されたことがある。それは知人の通夜の時。葬式の時は車で行くと帰り参列者の車で混雑してすぐに帰れないことを想定して、原チャリで行くことにしている。「葬式の礼服に原チャリはそりゃあんまりだ」と言う人もいるかもしれないが、お産でいつ呼ばれるか分からない身としてはそうせざるを得ない。
 そこでその日もいつものように原チャリにまたがり出かけて行った。3差路の交差点があったので、その信号を右に曲がった。そのまま進んでいくと、後ろからパトカーが赤色灯を点けている。何か事件かな?と思い振り向くと、「そこのバイクの人、左側に停まりなさい」という。どこのバイクのことだろうと思っていたら、急にパトカーが目の前に割り込んできた。何だ。どうしたんだと停止すると、警官が降りてきて、「パトカーへ」と言う。訳が分からずポカーンとしていると「あなた今信号の所を右折しましたね。」。「はい、そうですがそれが何か…」。「あそこは原付バイクは右折禁止になっているんです。信号の前にその標識が立っていたでしょう。一度左側で止まって、反対側の信号が青になって渡らなくてはだめなんです」。全く気が付かなかった。交差点なら気付くが、T字路ではそんなのないだろう思っていたからだ。後日6000円を振り込んだ。減点-1で前科がついたことになる。
 それから暫くして、保険会社の方が毎年の契約の見直しに来られた。「いつもと同じようにお願いします」と免許証を一緒に提出すると「えっ!色は青ですか?」という。どういう意味か分からず尋ねてみると「今まではゴールド免許だったので割引が効いたのですが、ブルーではそれが効きません。しかも点数が減点されているので、掛け金が一つ高くなりなります」という。「免許証の色で保険料が変わるとは全然知らなかった。それから今まで以上に慎重に運転をして無事故無違反だ。そこで免許センターで出来上がってまず見たのはその色だった。そこには金色の帯があった。それはオリンピックの金メダルより光り輝いて見えた。これからも無事故無違反で頑張ろう。