9月に入ると頭を悩ます事がある。それは来年の年賀状。
何故9月に年賀状を?と思われるかもしれないが、それはダンボールみたいなリップルボードという
凸凹の紙を貼り合わせた手の込んだ手作りであるからだ。それに2000枚近い枚数なので、10月
にはデザインを決め、11月から製作を始めないといけない。
来年の干支は『寅』。いろんなデザインブックやイラストからそのアイディアを練る。
だが、9月と言えば残暑きびしい日が続く時期。年賀状用のデザインブックはまだ発売されてない。
10月に入ればと思い、いろんな本屋に立ち寄るが、やはり売っていない。
でもそれでは間に合わないのでそれ以外のデザインを参考にしなくてはならない。
そこで今回まずイメージしたのが阪神タイガースのトレードマークの『虎』である。
ところがこれをデザインしてみると、細かすぎて難しい。そこでタイガーマスクだったらどうだろうと思ったが
これもやはり難しい。しばらく毎日考えていたが結局ボツになった。そこで自分なりのデザインを考え、
5種類見本を作ってスタッフに見せた。しかし「何となく暗い」「今一ですね」「う~ん」と今ひとつの反応である。
そこで又どうするか悩んだ。
先週の日曜日、一日中いろんなデザインを考えていたが、やはり可愛らしいのがいいかなと考え直し、
子供受けするデザインにしてみた。するとこれが意外にも評判が良くすんなりと決まった。
但しいつもの年賀状のパーツは3~4個に切り抜いたパーツを貼るだけなのだが、今回は頭、体、足、しっぽと
7つのパーツが必要なのでのり付けが大変そうである。
デザインが決まると今度は材料集めである。貼るリップルボードという凸凹の紙100枚を購入。
色は虎の皮の色で黄色である。これを7つのパーツに切り分けていかなくてはならない。これに約1ヶ月かかる。
私一人では出来ないので、スタッフに手伝ってもらう。ちょっとした手の空いた時にやってもらう為、紙を3等分して
箱に入れ、いつでもやれるように院内の至る所に置いてある。パーツ切りが終わったら、今度は色塗りである。
虎の黒い模様をマジックで塗っていく。
同時にハガキの文面の印刷もしなくてはならない。これも11月末までに終わらないと間に合わない。
それと年賀切手。これも50円切手が2000枚要るので、毎年郵便局に予約を入れてある。
12月中旬にはハガキが完成し、住所、氏名、コメントも書き終わり12月25日までには投函する予定だ。
数が半端じゃないので、ダンボールに入れ、郵便局へ持って行く。
投函する時にいつも思う。今年の年賀状は気に入ってもらえるだろうか。ちゃんと配達されて届くだろうか。
もらった時の反応はどうだろうか。いつも心ドキドキしながら郵便局の人に年賀状の束を手渡す。
開業以来25年続いている自分でも自慢出来る行事である。