先日、1人で久しぶりにお墓参りに行った。
墓参りも済み、ウォーキングしようとジーパンに履き換える為、近くの繁みに行き履き換えた。
車に戻り、エンジンをかけようとするがかからない。「何故だろう?」と思ったら
「キーが見つかりません」という表示が出ている。「キーが見つかりません」というのはどういう事なんだ?
と一瞬とまどった。ポケットをまさぐってみるとキーが無い。
もしかして着替えた時にキーがポケットから落ちたのかもしれないと思い、探す事にした。
 探す範囲はせいぜい2m四方。すぐ見つかると思った。ところが中々見つからない。
そこで四つん這いになって落ちている枯葉を手で払いのけていった。だが、見つからない。
もしかして、20㎝位伸びた草の中にあるかもと思い引き抜いてみたが、見つからない。汗がタラタラと落ちてくる。
時計を見るともう1時間も経っている。仕方ないので家内に電話して、合鍵を持って来てもらう事にした。
本当に神隠しというのはこういうことを言うんだなあと思った。
 諦めて車に戻ろうとしたその瞬間、目の前にあったワイパーの所に鍵があったのだ。
どうやらズボンをボンネットに置いた時、ポケットから転げ落ちたらしい。
生まれて初めて満塁ホームランを打った打者の様に、天に向かって感謝のポーズをした。
家内に電話すると「それは良かったね」と言われるかと思ったら、「ねえ、どうやってここからUターンすればいいのよ…」。
確かにごもっともだ。少々腹がたったが、一件落着の安堵感でそんなことどうでも良かった。
キーをポケットに入れ、エンジンをかけると一発でかかった。小躍りしたかった。
 その3日後、帝王切開の手術があった。着替えて手術室に入り、スタンバイしていると、
電気メスの器機を動かすので移動して欲しいという。移動したその瞬間つまづいてしまった。
足元は滑らないように、ハエ取り紙みたいな床になっている。足を出したつもりが、足が上がらなかった。
手術着を着ているので両手も出なかった。それで顔面から床に落ちた。
 何年か前貴乃花の相撲で、手を着くと負けるので顔から落ちた一番があったが、まさにその通りである。
顔面を強打。マスクを取ると、口の周りが血だらけである。ヒリヒリして痛い、幸い脳の方は大丈夫そうだ。
こんなの生まれて初めてである。
 次の日、バイクのヘルメットが古くなったので買い換えることにした。
バイク屋に行き「フルフェースのヘルメットが欲しいんですけど」と言うと「ここにあります」とそのコーナーに案内された。
私は帽子のサイズがない位頭が大きいので、「特大のが欲しいんですが…」と言うと、
そこにあったXLの特大のフルフェースのヘルメットを持って来た。
「試しに被って下さい」と言われたので、被ってみた。ものすごくきつくて、頭が入った瞬間、「頭が潰される~」と思った。
 急いでヘルメットを外そうとするが抜けない。力一杯引っ張ったのだが抜けないのだ。
店員に「すみません、手伝って下さい」と言うと、店員が渾身の力を込めて引き抜いてくれた。
ほんの10秒位の出来事だが、頭がクラクラした。結局XLではサイズが合わない。
どうやらここにはXL以上のはなさそうだ。店員は呆れながらカタログを引っ張り出して来て、
「一つだけXXLのサイズがありますので、これを注文しときます」と言う。
「お願いします」と言いながら逃げ出す様に店から出た。
 ああ、今週はアンラッキーな事が続く。ついてないなぁとぼやきながら週末を迎えた。