「ちょっと一杯飲みに行きましょう」と誘われたら、何も考えずに飲みに行くのが普通だろう。さて「ちょっと一杯」というのはどういうことを意味するのだろう。時間的にはちょっと一杯というのは平均1時間24分。お酒の量でいうとビール(大瓶)1.7本、日本酒で2合、ワインなら2.4杯となる。それ以上になると、もうちょっと1杯とはならないということだ。しかし時間とかアルコール量を考えながら飲んでいる人はいないだろう。
それでは電話での「ちょっとお待ちください」の「ちょっと」とはどれ位の時間を言うのか。それは平均32秒だそうだ。しかし年齢的にかなりばらつきがあり20代26秒、30代25秒、40代38秒、50代では倍以上の差がある。
残業での「ちょっと遅くなる」の「ちょっと」というのは男性2時間13分、女性1時間47分で男の方が長く、平均で1時間59分である。このようにちょっとという言葉一つでも、数十秒から数時間の差があり、男女、年代、個人の感覚で異なる。それでは長電話というのはどういうものを言うのかというと、男性は30分以上というのに対し、女性は60分以上となり、男女平均は50分。
「すぐ処理します。」ので「すぐ」は男性が37分後、女性が21分後、「折り返し電話します」の「折り返し」は男性45分、女性37分といずれも女性の方が早く反応している。女性は長電話に対し電話の処理の仕方は女性の方が圧倒的に迅速にこなしているということになる。
朝一番に電話下さいという「一番」は午前8時56分、「午後一番」は午後1時2分。午前様は午前0時50分、夜更かしは午前0時37分、小一時間は56分32秒というのが平均的な時間の感覚だそうだ。
「おばさん」と呼ばれるのは41.6歳以上。もっとも10代の女性は「20代はもうオバンよ」というし20代になればなるで「おばさんは30代からよ」という30代は「いや40代からは絶対おばさんよ」と年代を先送りにする傾向があり、さすが40代になると自分でも認めざるをえないというのが現実らしい。
長時間通勤は1時間12分以上、久しぶりは93.7日。「あの人はいい歳をして」の「いい歳」は34.4歳。
その他、子どものお小遣いは900円、小銭3600円、お食事代5500円、懐が温かいのは男性15万円、女性5万円平均10万円。ちょっとまとまった金140万円。資産家は10億円。高級料理2万2千円、長蛇の列274人以上。
こう見ると人間の感覚にはかなり巾がある。その巾があるから又人生も楽しめる。言葉も同じで曖昧な言葉、表現がいかに多いかが分かる。人生100年の時代に100年しかないと考えるか100年もあると思うかはその人々の生きる感覚、中味、資質に大いに左右される。そのバランスをうまくとって生きて行くことが幸せに繋がるのではないだろうか。