息子が慌てて駆け込んできた。「大変!大変!近くで火事みたいだよ!」慌てて外を見てみると、確かにもの凄い煙が上がっている。息子は屋上に上がり戻って来ると開口一番「どうも燃えているのはK整形外科みたいだけど。」と言う。一緒に見ると確かに病棟辺りからかなりの煙が上がっている。

 雨の中、慌てて駆け付けた。するとK整形外科のすぐ北側のアパートだった。K整形外科とはほんの3m位しか離れていない。もの凄い煙で息が出来ない位である。幸いに火事による怪我人、死者はなかった事を聞いてほっとした。

 K整形外科には大量の煙が流れてきたが、入院患者さんは全員避難して無事だったという。それにしても一つ間違えば類焼し、大変なことになっていたかもしれない。

 当院でも年何回も避難訓練をしているのだが、こういうことが起こると他人事ではない。

 今から40年前実家に住んでいたが、その時火事になりそうになったことがある。家内が油で揚げ物を作っている最中、少し目を離した隙に火が油に燃え移ったのだ。

 ちょうど風呂上りの私がそれに気が付いて、駆け付けた時にはもう天井まで炎が上がっていた。一瞬どうしたら良いのかたじろいだが、履いていたジャージのズボンを急いで脱ぎ、その上へ被せた。するとラッキーなことに数秒後火は消えた。天井は一部焦げ、ススで真っ黒になり、もし数秒遅れていたら、築50年の木造の実家はあっという間に燃えてしまったに違いない。下手をすると私の所の小さな子ども達も巻き込まれていたかもしれない。それを考えると今でもゾッとする。

 火事がおこらないように注意することは勿論だが、もしおきた時はどうするのかいつも考えておく必要がある。因みに当院の防災責任者はうちの家内である。