当院は開業したのが1985年(昭和60年)。私が35歳の時である。開業するにあたってナースの制服を決めないといけない。しかしどうやってきめたら良いのか分からない。とりあえず一般的な白衣にすることになった。上下白でナースキャップも白というどこにでもある制服である。

 しかし何年かすると白衣というのも何となく色気がない。そこでカラフルな色にすることにした。選んだのがピンク。白に比べると患者さんにとっては何となくほっとするような気がしたからだ。その後、他の病院もピンクにする所が増えてきた。

 ところがある日ショックなことがあった。夜の街に出るとピンク色のユニフォームでどうみてもナースの服を着ている人が何人かいた。もしかしてうちの従業員達かと酔いも醒めそうになったが、顔を見るとうちのスタッフではない。ほっと一安心した。見ていると何か配っている。それは色気のある、今で言うとキャバクラみたいな店の割引券だったのだ。こりゃまずい。しかも店とうちのクリニックは目と鼻の先。もしかしてうちの従業員と勘違いされては困る。そこで又元の白い制服に戻すことにした。

 最近うちのスタッフから制服の色をカラフルなものにしたいとの要望があった。確かに最近の病院はナース服がカラフルになっている。公立病院でさえそうなっている。そこでイメチェンを図る意味でもそうすることにした。その為に何冊かカタログを取り寄せ選ぶことにした。

 その中から何点か見本で送ってもらったが何かしっくりしない。色々な色を試着してもらい、ようやく明るいブルーにした。着ているものは人をリフレッシュする作用がある。これを着てこれまで以上に頑張ってくれることだろう。そう期待している。

 これからは『白衣の天使』とは言わなくなるかもしれない。一体ナースは何と呼ばれるようになるのだろうかちょっと気になる。